ハワイ留学の醍醐味はなんといっても神々しいほどの朝日と夕焼、神秘的な海と山々一緒になって暮らせることです。きっとこの経験は唯一無二のものになるでしょう。
ハワイといえばマリンスポーツのメッカ。コロナ禍の影響もあって本土からリモートで仕事をしながら暮らしている人も多く、ワイキキやノースショアは朝からマリンスポーツを楽しむ人たちでにぎわっています。
ハワイには日系人がとても多く、独自のコミュニティーの中でお互いに助け合いながら生活をしています。日系人の医師や看護師も多く万一のケガや病気でも日本語対応の医療機関が多く安心感があります。
海外生活の中でどうしてもさけることができない大きな問題の一つが食環境です。ハワイの場合、日系のスーパーなどもあり、ほぼ食事で困ることはありませんでした。
日本と同じような生活はできませんが、アメリカ本土と比べるとハワイは格段に治安がよく、夏休みを利用した短期留学などにはベストな地域のひとつになります。
海や山、公園も多く、人懐っこい人が多いハワイは、アウトドア好きにはたまらない環境ですが、その他の娯楽は極端にすくなく、しばらくいると何をしたらよいのか困ってしまうことも。
・子供のサマースクール
・3カ月以内の短期留学!
ハワイの人は陽気で、子供連れにはとてもフレンドリー。「困っている人がいると皆集まってきます」欧米諸国のよいところなのでしょうが、そのような文化が根付いています。自然が多く、気候も安定し、子育てをハワイで考える方が多いのも納得の環境です。また日本にルーツをもつ方が多く、その方たちが頑張ってこられたおかげで日本の文化が根づいています。新年にハワイで獅子舞をみることができるとは思ってもいませんでした。
日本人のコミュニティーが沢山あり、頻繁にフラダンス、空手教室、バーベキューなどの集まりがあります。そこで現地の情報交換や仕事を紹介しあったりしています。
ハワイはありえないほどふくよかな人が多い肥満の都市です。スーツを見る機会がまったくありませんから、そのような環境にいると自然と気が緩んで来るのでしょう。またホームレスはとても多いです。特にワイキキなどの観光地に多く、奇声を発しながら近づいてきたりしますから子ずれには注意が必要です。ハワイはアメリカでは治安が良いといわれますが、それでも普通にドラッグの売買と思われる現場に遭遇します。
ハワイの交通事情は決してよくありません。公共の乗り物は基本バスしかありません。どこに行くにも車が必要な環境です。電車がないですから交通機関はバスしかありません。ただし、アメリカのどの都市でもいえるのですがバスの治安はものすごく悪く、夜間の利用は男性でも勇気が必要です。車のない多くの方はウーバーやタクシーを利用して移動しています。交通費を少なくするため、ホームステイではなく語学学校の近くにコンドミディアムをレンタルするほうが安心かもしれません。
超円安の時期(2022年1ドル130~150円)での渡米だったこともありますがハワイの生活費は軽く日本の2倍以上はします。私の場合、特に困ったのが「水」でした。海外の水道水は基本飲めないので毎日のようにスーパーに水を買いにいくのですが、運搬にとても苦労するのです。ちなみにハワイの場合、アマゾンなどの通販を利用しようとしてもアメリカ本土からの輸送になるため運賃がとても高額になります。
ハワイは、日本人向けのスーパーや飲食も多く、手に入れやすい環境です。ただし現地の食事よりも日本食は高額になり、庶民的なラーメンなどはフードコートの食事でも一杯2000円はしてしまいます。ただ、衣料費に関しては常夏の国ですからアメリカの他の州よりはおさえることができます。子供服に関しては日本よりも安いくらいです。
アメリカの場合は学生ビザでは仕事は認められていません。また、ワーキングホリデーの制度もありません。日本のようにアルバイトをしながら学校に通いたい方はカナダやオーストラリアを選択しましょう。
アメリカの場合、病気にもよりますが病院にかかることは稀です。風邪などは薬で治す方がほとんどです。理由は医療費がとても高額なこと。急病や怪我の場合はもちろんすぐに病院にかかることはできますが、保険は後払いのためまず全額を自己負担しなければなりません。また、保険料も高額で、しかも保険で治療費を全てカバーされるわけでおありません。ただ、ハワイの場合、日系の医者が多く滞在しており、日本語でのコミュニケーションができるのは安心でした。
アメリカ合衆国における初等教育と中等教育を行う公立学校は、School District(学区)と呼ばれる特別行政区が運営し、それぞれの学区で別々の管理をしています。各州の教育省があり、その下には郡ごとの教育委員会があり、その下に学区があります。州、群、学区によって学期の始まり、開始の年齢も異なるのが特徴です。
管轄区域によって多少の違いはありますが、典型的な学区は以下のような運営をしています。
幼稚園は「1年間」、小学校は「5年間か6年間」、中学は「2年間か3年間」、高校が「4年間」になっています。高校からは、単位制を採用しており、必修科目以外に、自分自身で学びたい科目を選択することができます。
基本は8月半ば辺りまたは9月の初め辺りから新学期が始まり、5月末から6月末辺りの約180日が1学期となります。その中で、感謝祭前後の1週間、12月下旬から1月初旬までのWinter break/Holiday break(冬休み)、3月または4月あたりの1週間の春休み(Spring break)、学期終わりから新学期までの夏休み(summer break)があります。アメリカの場合、私立、公立とも休みや新学期が異なりますので、各学区や学校の公式サイトなどで確認しましょう。
日本の幼稚園・小学校・中学校・高校・大学にあたるアメリカの学校と、その特徴をご紹介いたします。各学校の紹介をする前に、アメリカの義務教育期間をご紹介します。
アメリカの義務教育期間は、5歳児(Kindergarten)から高校を卒業するまでの13年間で、K-12と呼びます。K-12はk twelve(ケートゥエルブ)と読み、 k through twelve(ケースルートゥエルブ)や k to twelve(ケートゥートゥエルブ)とも呼ばれることがあります。
このK-12の13年間は、以下2つの特徴があります。
①無償教育
州によって異なる場合がありますが、ほとんどの州では無償で公的な教育を受けることが可能です。
②飛び級(Grade Acceleration)と原級留置(Retention)
アメリカでは、入学の年齢制限を設けず、子供の能力に応じた学年で学習できる飛び級(Acceleration)制度を採用しています。早期入学、学年のスキップ・得意な科目のみスキップ等、学習ステップに多様性があります。それと同時に、原級留置(Retention)もあり、もう一年同じ学年を繰り返す留年制度もあります。
プリスクールとデイケア
プリスクールは、義務教育が始まる前の慣らし教育の場で、日本でいうと幼稚園にあたります。義務教育期間ではないため、基本的には民間が運営している施設となり、施設ごとに受け入れる年齢や時間が異なります。プリスクールの費用はかなり高く、日本の幼稚園の何倍ものコストがかかります。フルタイム預かりの場合の年間コストの平均(2018年データ*1)は、7,615ドル(Lassen County)~17,656ドル(San Francisco County)となっており、日本円で約98万円~220万円程になります。(1ドル=128円換算)
*1:データ参考 kidsdata.orgのWebサイトより
幼稚園のように毎日通う意識ではなく、“週2回だけ午前のみ“等、通い方を選ぶことが可能で、集団生活に慣れる場として通うイメージが強いようです。
日本の保育園にあたるのがDaycare(デイケア)になります。デイケアのコストも、年間3,582ドル〜18,773ドル*2と、プリスクールと同様に高額です。
*2:データ参考 National Association of Child Care Resource & Referral Agenciesより
幼稚園(キンダーガーデン)から義務教育が始まります。ほとんどの州や学区では、各州や学区で決められた基準日までに5歳になる子に入学が義務づけられています。日本でいうと幼稚園年長の年齢から義務教育の始まりとなります。公立の幼稚園は小学校の施設内に設立されていることが多く、授業料は無料です。入試はなく、通常は1月から2月にかけて願書が配布され、その後、春頃に行われる説明会に参加後、書類の提出をして入学手続きの完了となります。定員より希望者が多い場合は抽選になります。抽選になった場合、学区内の生徒・既に兄弟姉妹が同じ学校に通っている生徒が優先されます。アメリカの公立学校は学区ごとにレベルの差がとても大きいため、人気の学区に引っ越す人もたくさんいます。抽選に外れた場合、Waiting Listに登録され、別の学校に通いながら空きが出るのを待ちます。
上記のような理由から、私立のキンダーを選択する人が多くいます。私立のキンダーの授業料はもちろん有料で、2021年の平均年間学費は「12,350ドル(日本円で約160万)*3」と非常に高額です。私立校では「ファイナンシャルエイド」があり、Need-based(経済的援助をどれくらい必要としているかに応じて給付する)で援助が受けられます。これは、Merit-based(子供の能力に応じた)での援助ではないため、いろいろな人が援助を受けられる可能性があります。
*3:参考 Education Date Initiativeのウェブサイトより
私立校は、幼稚園から高校までの一貫教育をとりいれている名門校が多いことが特徴です。宗教関係・モンテッソーリ教育・シュナイター教育等、各学校それぞれの方針に沿って運営されています。私立校では、入園から1年ほど前から申請が必要になります。最近は、オンライン申請が主流となっているようです。
公立校では入試は不要ですが、私立校には入試があり“お受験を受ける“形になります。入試内容は、学校ごとに独自の選考方法を設けており、集団で遊ばせる・ゲーム・工作を行わせる等、様々です。それに加え、子供はもちろん親も口頭面接を行います。そのため、親も子供も、ある程度の英語力がないと合格することはできません。
日本とは異なり、【予防接種証明書】の提出が義務付けられています。必要な予防接種の種類も地域ごとで異なるため、事前に必須ワクチン情報を調べ、入学に間に合うように接種スケジュールを組む必要があります。親がアメリカで医療保険に加入する場合、アメリカでのワクチン接種は無料になりますが、保険に加入できない場合は自己負担となります。ワクチンの種類によっても差がありますが、予防接種は1本100ドル~200ドル程と高額なため、日本で接種をしたほうが費用を抑えられます。また、英語でどのワクチンを接種しているのか記載された予防接種英文証明書を日本で発行してから渡航することをおすすめします。予防接種の英文証明書が無い場合、アメリカで抗体検査を受ける必要があります。アメリカで抗体検査を受けると数万円かかりますが、日本の保健所では、手数料300円程で予防接種英文証明書を発行してもらえる地域もあります。保健所で発行してもらった書類が、入学・留学のための証明書として認められない場合もあるため注意が必要です。確実なのが、海外渡航に詳しいトラベルクリニックなどで発行してもらうことです。医療機関での証明書の発行はおよそ1万円程です。ツベルクリンテストを求められる場合、BCGの影響で陽性反応が出る場合が多いため、現地でレントゲン撮影をして結核でない証明をする必要があります。日本の接種事情に詳しい医師に診てもらうことが望ましいでしょう。
英語を母語としない児童や生徒が英語力を補強するために受ける特別クラスのことです。English as a Second Languageの略語で、ELD(English Language Development)とも呼ばれることもあります。このクラス指導に関しては、州ごとにガイドラインがありますが、学区ごとにカリキュラムは異なります。アメリカのほとんどの幼稚園から大学には、このカリキュラムがあります。英語ネイティブではない生徒に評価テストを行い、ESLクラスを受ける必要があるかを判断します。キンダーでは、「家で話している言語」に英語以外がある場合はESLクラスに振り分けられることが多いようです。そのため、多くの日本人がESLクラスを受ける傾向にあります。
大学によっては、付属の語学学校で英語を学び「一定の成績で終了すれば入学することが出来る」とルールを設けているところもあります。こういった語学学校のことを【ESL】と呼んでいるだけの場合もあるため、しっかりと情報を確認する必要があります。
先にも述べたように、アメリカでは学区ごとの学力差がかなりあります。Grate Schoolsなどのスクールレイティングサイトで等でランキングが発表されているので、人気の学区をすぐに調べることができます。
公立の学校は、そのエリアの住民のプロパティタックス(固定資産税)やドネーション(寄付金)が運営費の一部となるため、地域ごとに大きな教育の格差が出てくるのです。人気学区に人が集まり、地価が上がります。地価が上がるので、富裕層が集まるエリアになります。それにより更に教育の質が高くなり人気校になっていく。このように人気がある学校と、人気がない学校の差がどんどん開く循環になっていることが、アメリカでは問題になっています。
アメリカは、学校が定めた通学域内に住んでいる生徒が通う【通学区域制】が一般的でしたが、近年は学区外へ通学が可能なOpen Districtを設け【学校選択制】のシステムを採用している学区が増えてきました。これは、先述の学校ごとの教育レベルの大きな差を解決することを目的の一つとしています。通学区域を越えて通学する【越境通学】は、学区内ならば学校選択制を採用している学区ならば可能ですし、学区を超える場合は親の勤務先の地域での通学が可能になるようになっていることが一般的です。
日本の小学校にあたるのがエレメンタリースクールです。多くの場合、エレメンタリースクールでは6歳~11歳の5年間または6年間を過ごします。公立校では授業料は基本かかりませんが、給食を食べる場合は自己負担になります。1食2.5ドル~3ドルくらいで提供されています。給食は、プリペイドカードにお金を前もって入れておく前払い制です。収入が一定以下の場合は、無料になったり割引になったりする制度があります。ニューヨークでは、2017年より、年収に関係なく公立校の給食が無料になっています。コロナ禍で、一時的に給食を無償化している州もありました。
SSATについて
SSATは、Secondary School Admission Test:中等教育入学テストの略で、アメリカの私立小学校、中学校、高校の入学のために必要な共通テストのことです。SSATには、Elementary level、Middle Level、Upper Levelの3つのレベルがあり、Quantitative(数学)、Verbal(言語)、Reading(読解)、Writing(エッセイ)なら成る選択問題テストです。ライティングは採点されませんが、受験する学校に送付され、入学基準の一つとなります。
日本で受ける場合は以下の条件でテストを受けることができます。(2023年2月時点)
Elementary Level: 225ドル (grades 3-4)
・Paper-based Testing
・Flex Testing(テストセンター開催日以外で、個人またはグループの受験者に向けて開催)
Middle Level/Upper Level: 320ドル(grades 8-11)
・Paper-based Testing
・Flex Testing
・SSAT at Prometric Test Centers(プロメトリックテストセンターで開催)
このテストは東京、大阪中心で受けることができます。
参照:SSAT公式サイト http://www.ssat.org
日本の中学校にあたる学校をミドルスクールまたはジュニアスクールと呼びます。この2つには少し違いがあります。アメリカは現在、5(エレメンタリー)、2(ミドル)・4(ハイ)か6・2・4が一般的な教育カリキュラムです。しかし、1960年代頃までは、初等教育6年・前期中等教育3年・後期中等教育3年とする学区が主流でした。その頃、前期中等教育をジュニアハイスクール・後期をシニアハイスクールと呼んでいました。ジュニアハイスクールは7年生~9年生を対象にしており、ミドルスクールは5年生か6年生から始まり、8年生までが対象になります。
アメリカでは、10歳から単身で短期留学が可能になります。90日以上・週18時間以上授業を受ける語学留学をするためには、学生ビザ(F-1ビザ)が必要です。ただ、アメリカに留学するための申請にはF-1ビザの他に、I-20という入学証明書が必要です。公立中学校は、I-20の発行を行わないため、中学生が留学をする場合は、ボーディングスクール(寮付き)の私立学校への留学になります。先述したように私立の学費は高額です。寮の費用や食費を含めると300万~700万程かかります。
また、中学からアメリカ私立校へ編入する場合、初級のSSAT(Secondary School Admission Test:中等教育入学テスト)を受けることを、学校から求められる場合があります。
日本の高校にあたるのがハイスクールになります。4年制を採用している学校が多く、日本の中学3年生14歳~高校三年生17歳までが在校しています。K-12の最後の学校になり、高校卒業までは義務教育となります。公立高校は試験がなく、学費が無料で教科書も無償提供になります。学区内に高校は基本的には1校ですが、居住者の増加で1校以上ある学区もあります。アメリカの公立高校への留学は1年間の「交換留学」がメインのため、卒業まで在籍することは基本的にありません。
そのため、アメリカの高校を卒業したい場合は、私学に留学をすることになります。私立校は入試があり学校ごとに入学基準が異なりますが、日本のような試験一発で決まるような“受験“ではありません。中学の成績や活動が大きく影響します。中学の先生からの推薦状、エッセイ等の提出が必要になります。また多くの場合、ISEEやSSATの入学適性試験や、TOEFL(トーフル:外国語としての英語力テスト)やIELTS(アイエルツ)等の英語力テストの提出が義務付けられます。TOEFLやIELTSは、必要最低限求められる英語力があるかどうかの確認として利用されており、実質足切りとして利用されています。
8月または9月に入学のため、その年の1月中頃までに受験の応募は締め切りになります。
アメリカ公立高校は社会に出ても困らないだけの最低限の教育を行うことを目標にしていますが、私学高校の目標は大学進学になります。
アメリカは高校になると単位制になり、必須科目の単位と選択科目から必要な単位数を取り卒業する、大学と同じシステムになります。専門性が高く職業で実際に使える内容の授業も多くあります。自分の進学したい大学が必要としている科目や内容を十分に確認し、進学を意識した科目を選択する必要があります。
日本人で英語が少し弱いと感じたならESLクラスを取る必要があります。ESLクラスは卒業のための単位としては認められないため、受けるESLクラスが多ければ多いほど、卒業までの期間が延びる可能性があります。そのため、ESLクラスは通常のクラスにプラスして1~2科目程度となる場合がほとんどです。
Test of English as a Foreign Languageの略で、英語圏の大学へ留学・研究を希望する英語を母国語としていない人を主な対象とした英語能力測定テストです。使用されているのはアメリカ英語で、アメリカやカナダの学校に進学する際に求められることがあります。英語での教育に適う能力の判定を目的としているため、授業で取り扱いの多いアカデミックなトピックが多用されることが特徴です。英語のリスニング・リーディング・スピーキング・ライティングの4つのセクションで構成されています。スコアは2年間有効です。
International English Language Testing Systemの略で、TOEFLと同様に、英語を母国語としていない人を主な対象とした英語能力測定テストです。イギリス、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなど英語圏の国々に留学、就労、移住を希望する人の英語力を証明するための試験です。少し前までアメリカ留学といえばTOEFLというイメージでしたが、近年はIELTSの人気が高くなっています。TOEFLと同様「英語4技能」であるリスニング・リーディング・スピーキング・ライティングの4つのセクションの英語スキルを測定します。スコアもTOEFLと同様、2年間有効です。
アメリカでは、個々の大学や学部が入試を設けてはいません。ハイスクールと同じように、一発受験ではなく提出された複数の書類から生徒一人ひとりを評価して合否を出します。評価する重要な要素が6つあり、これを“The Significant Six”と呼び以下の6つを指します。
1:学業成績
2:エッセイ
3:推薦状
4:課外活動
5:テストスコア
6:面接
日本からアメリカの大学に進学・編入するためにも上記の6つが大切です。
日本の高校を卒業して、アメリカの大学に入学を希望する場合は、高校3年間の成績が評価されます。日本の大学に進学しアメリカの大学に編入する場合は、高校の成績と大学での成績が評価対象になりますが、大学の成績が重視されます。アメリカの学校では4段階評価ですが、日本の5段階評価の成績表を提出することが可能です。GPAは5段階評価で平均3以上は必須です。
エッセイは学業成績やテストスコアでは評価できない、自分自身の経験・意欲・目標などをアピールする自己紹介のようなものです。アメリカではエッセイを重視する傾向が強く、特に私立大学ではその傾向が顕著です。なぜこの学部なのか・なぜ自分はこの学部に適しているのかといった志望動機に加えて、自分がいかにユニークであるかをアピールすること、また編入の場合は、「現在の学校を辞めて編入する理由」が、自分の学業や素行不振が原因ではないという点も説明する必要があります。
エッセイと同じくらい合否に影響するといわれているのが推薦状です。エリート大学程、エッセイ・推薦状を重視します。学力が同じくらいの生徒の合否を決めるための材料となります。
推薦状は2枚か3枚の提出を求められる場合がほとんどです。高校卒業後すぐにアメリカの大学に入る場合は、1通を高3の担任の先生に書いてもらうのが望ましい形です。他は、部活の顧問の先生など、“自分の良いところ”を担任の先生とは違う角度から紹介してくれる人に推薦状を頼むようすると、アピールポイントを増やすことができます。大学に進学してから編入をする場合は、1通は高校の先生から・2通目は大学の先生からもらうことが良いでしょう。3枚目が必要な場合は、大学在籍が1年以上の場合は大学から、以下ならば高校から推薦状をいただく形がベストです。
いずれの場合も、先生との信頼関係を在学中に作っておくことが必須になります。普段から先生とたくさんコミュニケーションを取り、信頼関係を築く姿勢が大切です。
課外活動を重視するエリート大学も非常に多く、学業以外にも何かに取り組むことが必要です。課外活動として、クラブ・サークル活動、ゼミ、生徒会、ボランティア活動、委員会活動、芸術活動、アルバイト、趣味等があげられます。
関心や特技、リーダーシップ性、協調性、責任感等をアピールします。ただ、これはあくまでも“学業優先“が前提としての課外活動です。学業と課外活動のバランスを上手くとれているか、時間管理ができているかが重要となります。アルバイトを何個も掛け持ちし、学業にあてる時間をほとんどないように受け取られるような活動内容で提出をするべきではありません。
先述したようにアメリカには日本のような一斉試験がありません。その代わりに、民間企業や団体が行っている全国統一テストのスコア提出が求められます。
一般的にアメリカ人が入学する場合は、SATやACTのテストスコアの提出が求められます。留学生の場合は、TOEFLやIELTSのスコア提出も必要になります。
SAT(エスエーティー)とは
Scholastic Assessment Testの略で、マークシート形式の大学能力評価試験のことを指します。アメリカは各高校で学力差があり、学業成績のみでは学力が判断しにくいため、大学が求める学力があるかどうかを判断するために行われるテストです。
日本では主にインターナショナルスクールで行われ、年度によりテストの行われる日程が変わります。テスト内容は英語と数学からなりますが、アメリカ人高校生がアメリカの大学に行くための試験であるため、英語の難易度はハイレベルです。逆に数学は日本の高校一年生レベルといわれており、難易度が英語と比べると下がるといわれています。国外から入学・編入希望の学生に対してSATやACTスコアの提出を必須とする大学は、名門校以外はあまり見られません。
SATは、College Boardの公式サイトから直接申し込みが可能です。
面接は「お互いのことをよく知る」ことが目的です。時間は30分~1時間くらいの場合が多く、大学のキャンパス内で行われることがほとんどです。また、遠方に住んでいる生徒のために、各地方にいる卒業生と面接を行ったり、電話、オンラインやメールでの面接を行ったりすることもあります。大学スタッフが来日をすることも稀ではないため、そういうチャンスがあれば面接をセッティングした方が有利です。
面接自体はリラックスした雰囲気で、自己紹介を通して自分自身のユニークさをアピールする場になります。面接はスピーキングの能力を測るためのものではありません。下準備とリハーサルをしっかり行い、リラックスして自分の良いところを面接官に見せる機会にできるように努めましょう。
面接を必須としている大学が多くはありません。面接は受けないよりも“受けたほうが良い”と考える大学がほとんどです。面接が重視されるのは、その生徒の合否判断に悩んでいる場合です。名門校は、面接内容を重視する場合が多いようで、2~3回と面接を重ねる大学も存在します。
編入する生徒さんで、「どうして現在の大学を辞めるのか」をエッセイで説明していない場合は、面接で聞かれることが多いので、回答を準備していったほうが良いでしょう。
アメリアの大学は単位制であるため、120~130の卒業単位を満たせば卒業になります。セメスター制(2学期制)の大学の場合は、1セメスター15単位を取れば4年間で卒業となります。サマースクールを活用して、3年半程で卒業する人も少なくはありません。編入の場合は、単位移行が可能です。およそ60単位までは移行ができます。
留年という概念はなく、成績不良になると退学になります。GPAが 2.0(Letter GradeでC:真ん中)未満で警告書 (warning) が出されます。この時点では退学にはならず、probation(仮及第)となり、執行猶予の期間となります。GPAが2.0未満を2学期続けで取ると退学 (dismissal) となります。退学になると、大学から発行されている I-20(入学許可証)が無効となります。そのためアメリカに滞在することが出来なくなり、帰国をしなければいけません。多くの場合、7日~15日以内に帰国する必要があります。
また留学ビザの場合、「Full-time Student」であることが条件になっています。「Full-time Student」とは、1セメスターに12~18単位を取得している“学業を本業としている生徒”という意味です。12単位未満の学生を「Part-time Student」と呼び、F1-ビザが認められません。
大学で勉強できるだけの英語力がないと判断されたけれども、英語力以外の入学条件がクリアしている場合、「条件付き入学」が認められる場合があります。その条件とは、大学提携の語学学校などに通い、大学の講義を受けられるレベルの語学力を身につければ4年生大学に進学ができるというものです。大学付属の語学学校に通う場合、系列大学にTOEFLなどのテストを受験しないで入学ができる場合があります。
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