モンセラット修道院:バルセロナの歴史と文化の宝庫の街

2025年3月27日 4:19 pm
のこぎり山の修道院をご存じですか?のこごり山とはバルセロナにあるモンセラット山のことを指します。”モン”は山、”セラット”はのこぎりという意味です。
バルセロナから北西に約60km離れたモンセラット山の標高720mに、有名な修道院があります。それが、モンセラット修道院。「のこぎり山」と呼ばれる山の独特な岩山の景観と、1000年以上の歴史を持つ修道院が融合した、スペイン・カタルーニャ地方の象徴的な場所です。
モンセラット修道院に訪れた生徒さんよりお写真と動画をシェアしていただきました。今回はそのお写真と動画と一緒にモンセラット修道院についてお話したいと思います。
 

モンセラット修道院の歴史:1000年以上の伝統

 

 
羊飼いの少年が光を放つ岩山の洞窟サンタ・コバ(Santa Cova)でマリア像を発見したことが始まりだという言い伝えがあるモンセラット。
モンセラット修道院の歴史は9世紀にさかのぼります。
 
1025年:リポイ(Ripoll)という街にあるサン・マリア・デ・リポイ修道院の修道院長であったアバド・オリバが、モンセラットに新しい修道院を設立します。これが、サンタ・マリア・モンセラット修道院付属大聖堂です。この修道院は、とても小さな修道院でしたが、すぐに巡礼者を受け入れ始め、カトリックの聖地となりっていきます。
 
1223年:ヨーロッパで最初の少年聖歌隊養成所が建てられます。
 
1409年:サンタ・マリア・モンセラット修道院は独立した修道院になります。
 
1811-1812年:フランス戦争の中、ナポレオンの軍隊による襲撃で2度も焼失したり、宝物の多くが奪われます。1835年までは大変革の時代となりました。
 
1881年:フランス戦争の中でも、「黒いマリア像」だけは修道士たちにより、サンタ・コバ山中の洞窟に隠され、難を逃れ守られました。この功績をたたえ、レオン13世がモンセラットの聖母子像“ラ・モレネータ”を、カタロニアの守護聖人として認定します。ちなみに、“ラ・モレネータ”は黒い女の子という意味です。聖母子像の顔や手の色が暗く、ほぼ黒色にちかいことから、このように名付けられました。
 
1844年:革命後10年ほど放置され、1884年から修道院の修復が始まります。
 
1936~1939年:スペイン内戦間に、23人の僧侶が殺害され、僧侶たちは再度修道院を離れることになります。
 
1940年:終戦と共に修道院の奪還をします。しかし、勝利したスペインの政治家フランシスコ・フランコの独裁政権が始まり、この地方の言語であるカタルーニャ語を禁止する言語政策が行われます。サンタ・マリア・モンセラット修道院は、学者や芸術家・政治家・学生の聖域とされていたことから、カタルーニャのナショナリズムの象徴としてみなされて、カタルーニャ語の利用を厳しく禁止されます。
 
1947年:4月2日、モンセラットの聖母の即位を祝うミサが開催され、10万人以上が参列します。ミサはフランコ政権によって禁止されているカタルーニャ語で公に行われました。自宅以外で話すことが禁止されていたカタルーニャ語を使い続け、ミサを行っていたこともあり、モンセラット修道院は、カタルーニャ地方のカトリックの聖地として知られていきます。
 

建築と芸術の宝庫

 
バシリカの建築様式
モンセラット修道院のバシリカは、ゴシック様式とルネサンス様式が融合した独特の建築様式です。天井高58メートル、幅23メートルでとても大きく、圧倒的な存在感があります。山の中にあることが信じられないほどです。
 
「黒いマリア像」の謎
修道院の最大の見どころは、「ラ・モレネータ」と呼ばれる黒い聖母マリア像です。その黒い肌の理由については諸説あり、19世紀以前まではローソクの煤で汚れていたと考えられていましたが、化学変化、元からこの色であったなど、明確な理由はいまだに解明されていません。
 
エスコラニア少年合唱団(Escolanía de Montserrat)
ヨーロッパでもっとも古くからある児童合唱団です。1991年に、修道院に付属してエスコラニア音楽院が設立されます。試験に合格した9~14歳までの約50名の少年たちが音楽を学んでいます。1日に2回13:00~と19:00~、ミサの後にその声変わり前の少年たちの透き通るような歌声が披露されます。
※開催されない日もあるので、訪れる前に公式サイトでスケジュールはご確認ください。
 
モンセラット修道院はバルセロナからカタルーニャ鉄道とロープウェイを乗りついて1時間ほどで到着することが出来ます。
のこぎりに例えられる山は、ガウディが建築の着想を得たとも言われています。
サクラダファミリアに似ているような気がしますね。(※サグラダ・ファミリアの記事はこちら
 


 
モンセラット修道院の豊かな歴史、芸術、そして精神性は、語学力向上だけでなく、人間的成長の機会を提供してくれます。
日本人にとって宗教はあまり縁深いものではありませんが、モンセラット修道院でミサに参加するキリスト教の方も信仰する姿にきっと心打たれることでしょう。
自分とは違う文化をもる人々への理解を深める良いきっかけになることは間違いありません。
 
ヨーロッパに留学する学生さんは、留学後に宗教への関心を示すことがとても多いように感じます。
キリスト教を信仰するようになるというより、今まで生活の一部にはなかった宗教が生活に取り入れられた感覚を持って帰ってくるというイメージでしょうか。
他社への理解は、世界への理解の大きな一歩です。
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