世界のユニークなクリスマス慣習10選:留学生が体験した驚きの文化
クリスマスはイエス・キリストの降誕を記念する世界中で祝われる行事です。
その祝い方は国や地域によって実に様々で、異国の地のクリスマスに感動する留学生もたくさんいます。
クリスマスは、国々の大きな文化の一つとなっていることが多く、新しい文化や伝統に触れる素晴らしい機会です。
今回は、世界各地のユニークなクリスマスの慣習を10個ご紹介します。
どれも面白い文化ばかりです。クリスマスや年末にお友達や家族と集まる際に、ネタとして話てみてもきっと盛り上がる内容です。
クリスマスを楽しみにしている皆様におすすめの内容です!
面白い!クリスマスの慣習10選
今回紹介する10選は、どれも面白い慣習ばかりです。留学生の感想も添えてご紹介します!
1. レバノン:希望の芽を育てる
レバノンでは人口の約半分がキリスト教徒で、クリスマスをお祝いする文化がある国の一つです。
アラビア語でクリスマスは「イード・アルミラード」と言います。アラビア語で誕生日は「イード・ミラード」と言い、とても似ていますね。
アルは定冠詞のTHEの役割をしており、The(その)誕生日がクリスマスなのです。イエスの誕生日が、国で大切にされていることが分かります。
レバノンでは、クリスマスの2週間前から、家族で豆を植える独特な習慣があります。主にレンズ豆やヒヨコ豆が使われ、小麦なども植えることもあります。
クリスマス当日に芽が出ていることを願い、出た芽を飾ってお祝いをします。
ご存じのようにレバノンでは国内情勢が安定せず、クリスマスをお祝いするような情勢ではありません。150万人ほどが避難生活をしており、死者も増え続けています。
レバノンの人たちが、一日でも早く安心して眠られる日を願うばかりです。
2. メキシコ:ピニャータで盛り上がるポサダ
メキシコは人口の8割程度がカトリックを信仰しており、クリスマスが一年の中で一番大切な行事です。
クリスマス期間がとても長いことで有名で、12月16日から1月6日までクリスマスは続きます。
この期間のことをメキシコでは、Navidad(ナビダ)とよんでいます。
12月16日から25日までの「Posada ポサダ」と呼ばれる行事が特にユニークで、マリア(母)とホセ(父)が、イエスを出産するための場所を見つけるための期間である9日間を祝う習慣です。子どもたちはお菓子やフルーツの入ったカラフルなくす玉ピニャータを割り、中から出てくるお菓子を楽しみます。
1月6日は、「三博士の日」と呼ばれ、メキシコのクリスマス最後の日です。子供たちはクリスマスツリーに東方の三博士たちへ手紙を置いておきます。
6日の朝に、ツリーの下に希望したプレゼントが置かれているのがメキシコのクリスマスです。サンタではなく、博士たちからプレゼントが届くのが面白いですよね。
面白いことに、1月5日はスーパーやお店が深夜まで営業しているのです。プレゼントを用意するための特別な深夜営業です。
また、クリスマスの花といえばポインセチアを思い浮かべる方が多いと思いますが、ポインセチアは実はメキシコ原産のお花です。
「聖夜」を意味する「ノーチェ・ブエナ」とメキシコで呼ばれています。
3. ウクライナ:幸運を呼ぶクモの巣
ウクライナではケーキやプレゼントがないクリスマスです。ウクライナのクリスマスは家族と夕食を食べる時間です。
ウクライナのクリスマスで面白い習慣がクモの巣です。ウクライナでは、蜘蛛は幸運の象徴と言われています。クリスマスツリーに蜘蛛の巣の飾りをつけやり、クリスマスシーズンに蜘蛛の巣を見つけても取り除かないという習慣があるようです。
これはとあるクリスマスのクモにまつわる物語から生まれた習慣です。そのお話は貧しい家族がクモに助けられるお話です。そのお話の中で、蜘蛛が松の木に美しい蜘蛛の巣をかける様子が描かれています。お話が気になる方は、是非調べてみてください。
去年、ウクライナではクリスマスを12月25日にお祝いしました。一昨年までは1月7日にお祝いされていたクリスマスが変更になったのです。
これは、ユリウス暦の日付からグレゴリウス暦を採用したための変更です。もちろんロシアとウクライナの戦争を受けての変更でしょう。
どんな時代も戦争から一番影響を受けるのが一般市民です。一年に一度の大切な祝日を家族みんなで心からお祝いしたいですね。
4. スウェーデン:サフランの香りとドナルドダック
寒い寒いクリスマスになるスウェーデン。スウェーデンのクリスマスは、寒いことを忘れてしまうほど盛り上がります。
クリスマスの4週間前の日曜日からアドベントが始まります。毎週日曜日にロウソクに火をともすのがお決まりです。
13日はルシア祭と呼ばれ、聖ルシアの恰好をした子供たちが伝統的な聖ルシアの歌を歌いながら街中を歩きます。子供たちは白い衣装に赤い紐ベルトを着用し、頭にはろうそくを付けます。今は電池式のことが多いようです。
スウェーデンではクリスマスの時期になると、Lussekatt(ルッセカット)「ルシアの猫」という名のサフランパンが食べられます。
ルシア祭では、このパンを聖ルシア役の子供が配ります。
スウェーデンのクリスマスに欠かせないのが、Kalle Anka(カレアンカ)です。カレアンカは、ディズニーのドナルドダックのこと。
24日クリスマスイブの15:00から毎年ディズニーのドナルドダックのクリスマスの番組が放送されます。なぜでしょうね。面白いですよね。
5. アイルランド:サンタへのおもてなし
アイルランドのクリスマスは、おもちゃ番組から始まります。The Late Late Toy Showという名前のその番組は、夜9時半から始まり、深夜12時頃まで続きます。
この番組の日だけは、子供たちは特別に夜更かしをしていいことになっています。家族で夜更かしをして、おやつを食べながら、おもちゃを紹介する番組を見る、子供にとって特別な習慣です。
アイルランドでは子供にプレゼントするだけでなく大人同士でもプレゼントの交換をすることが多く、クリスマス時期の出費がとても大きいそうです。
アイルランドでは、サンタクロースにギネスビールとおつまみにミートパイを用意するならわしがあります。
クッキーとミルクを用意するアメリカの習慣はよく聞きますが、ビールとはピックりです。これは他国とは異なる、大人向けのおもてなしですね。
6. エストニア:家族の絆を深めるサウナ
ほぼ半数が無宗教のエストニアでも、やっぱりクリスマスはお祝いします。12月24~26日がクリスマスの祝日で、家族で時間を過ごすのが一般的です。
エストニアには多くのサウナ施設があり、一年中サウナに入る習慣があります。特に大きな祝日の前の日にサウナに入る伝統があるため、クリスマスイブに家族でサウナに入るようです。
また、エストニアではプレゼントを家族で交換するとき、プレゼントを受け取る人がポエムを読んだり、特技を披露したりする習慣があります。
7. アイスランド:13人のサンタの訪問
12月12日から1月6日まで26日間続くお祝いです。そしてサンタクロースが13人いるとされています。
サンタといっても、一般的にイメージされるようなサンタではなく、トロールのような妖精のような見た目をしています。
12月12日に一人目のサンタが山から下りてきます。その後は、日ごとにひとりずつサンタが下りてきます。13人のサンタが揃うのがクリスマス・イブで、その後一人ずつサンタは山に帰っていきます。13人のサンタがみんないなくなるのが1月6日で、それがアイスランドのクリスマスの終わりです。
アイルランドで、もう一つ珍しいクリスマスの習慣が、本をプレゼントすることです。
アイルランドの人は本が好きな方が多いんだそうです。クリスマス時期になるとスーパーマーケットにも本が並ぶほどです。
8. ベネズエラ:ローラースケートで教会へ
カトリック大国であるベネズエラは、クリスマスになると道路を封鎖します。歩行者天国になるわけです。驚きですよね。
そのホコ天でよく見られる光景がローラースケートです。
クリスマス期間中、ベネズエラの若者たちは、朝にローラースケートで教会に出向き、花火を上げるそう。派手な楽しみ方ですね。
今年の9月、ニコラス・マドゥロ大統領は、10月からクリスマスが始まると宣言しました。
マドゥロ大統領が、クリスマスを早めるのは、今年が初めてではありません。クリスマスを政治にうまく利用しているのでしょうか。
クリスマスは、政治には関係の無いお祝いごとであってほしいものですね。
9. ニュージーランド:夏のビーチBBQ
ニュージーランドは無宗教が半数以上の国ですが、クリスマスを楽しみにしている人が非常に多い国です。
一般的には、家族で集まり、ポットラック(持ち寄り)パーティーを行います。ニュージーランドは南半球にあるため、クリスマスは夏です。
そのため、バーベキューをクリスマスにする家族も多いですよ。
ニュージーランドのクリスマスは夏なので、サンタさんがサーフィンをしているようなクリスマスカードやオブジェがよく見られます。
ただ、ニュージーランドの海は少し冷たいことが多く、特に南半島ではサーフィンをするサンタはなかなか見られないのが現実です。
北半球では、ビーチでクリスマスを過ごす家族もたくさんいます。
ビーチでビールを飲みながら過ごすクリスマスは北半球に住んでいる私たちからは想像もできない様子ですよね!
10. 日本:ケンタッキーフライドチキンの伝統
私たち日本のクリスマスも、世界の人々から見れば面白い習慣があります。それは、ケンタッキー・フライド・チキン。
もちろんみんながケンタッキーをクリスマスに食べるわけではないと思いますが、クリスマス前になると、あのケンタッキーのCMソングを聞いてチキンが食べたくなる人が多いのではないでしょうか。
実際に、クリスマス時期は、どこのケンタッキーのお店もとても混んでいます。
クリスマスにケンタッキーフライドチキンを食べる日本独自の文化は、ケンタッキージャパンの上手なマーケティングから生まれた文化ですね!
クリスマスが今年もやってくる
世界各地のユニークなクリスマスの慣習は、とても面白いですよね。クリスマスの過ごし方一つをとっても、こんなにも多様な文化があることを知って、留学への興味を更に持った人も多いのではないでしょうか。
留学は、こうした異文化体験を通じて、自分の視野を広げグローバルな視点を養う絶好の機会となります。
留学を考えている方々にとって、こういった文化を知ることは、単なる知識以上の価値があります。世界のどこかで、あなただけのユニークなクリスマス体験が待っているかもしれませんね。
世界には、クリスマスを家族との安心できる時間として過ごすことが難しい国もあります。留学を通して国先的な視点を身に着け、クリスマスに泣く子を一人でも減らせるようなお仕事に就きたいと話をしている留学生もたくさんいます。
留学に少しでも興味がある方は、是非FullFlowにお問合せください。
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